研修医・指導医交流会

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第4回 臨床研修医・指導医交流会

開催情報

開催日:
2016年11月12~13日
主管:
淀川キリスト教病院
場所:
大阪市 淀川キリスト教病院
テーマ:
『自分たちの理想の研修病院をいかに作り上げるか』
PDF:
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報告書

概要

日時:2016年11月2日(土)13:00~18:30 懇親会 19:00~21:00(ホテルメルパルク OSAKA)
11 月 13 日(日) 8:00~11:30
場所:淀川キリスト教病院 本院
主幹:淀川キリスト教病院
参加病院24病院、指導医36名、研修医87名、事務1名、VHJ機構5名
合計129名の先生方にお集まり頂きました。

〜テーマ〜『理想の研修病院を作り上げる!』

病院設備、ローテート方法、業務内容、主体性
研修医・上級医の数など、それぞれ病院毎に異なっている
→現実問題を全て取っ払って、一から自分たちで研修病院を作るとしたら?
という観点で話し合い、自分たちにとっての理想を探す

1日目

第1部 ディスカッション①:ER業務について

VHJ 参加病院の研修医にとって ER 当直業務は皆が関わり、研修生活の中で重要な位置づけである

<ER セッション一例>
●理想像:当直開け半休、3交代制
上級医が同じ場所にいて直接コンサルトできる体制
症例振り返りカンファやマニュアルがある
内科・外科・小児科とまんべんなく診ることができる
検査は CT,MRI,エコーなど簡便に行える環境

実際に行っている病院があるおもしろ意見
・外科ローテーション中は外科当直、内科ローテーション中は内科当直
・毎朝の振り返りカンファを救急医と行っている
・外科当直は希望すれば何回でも入れて、当直代も出る
・常に救急科 Dr が常駐している
・救急隊からの電話対応は看護師さんがする
・エコー技師が常駐している、夜間の CT 読影はハワイの読影システムに依頼

第2部 ディスカッション②:研修医生活について

ローテート決め、休日の過ごし方、自主性、手技、福利厚生などについて

<研修生活セッション一例>
●理想像;勉強会、セミナーなどが充実
学会参加費などはきちんと支給
上級医にすぐコンサルトできる環境
夜間や休日は病棟当直医が対応してくれる環境
休日はきちんと休日として休める環境(長期休暇も)
ローテート決めは自由に

実際に行っている病院があるおもしろ意見
・上級医も研修医も 10 日間は絶対に長期休暇を取るように義務づけられている
・夜間でも食堂のおばちゃんの手作りご飯が食べられる
・手技表、手技コールがある
・iPad1人1台買い与えられる
・休日は当番制で病棟患者さんを診る

指導医は別室で意見交換

<研修病院としてのアピールポイント、問題点>
指導医と研修医の垣根が低い
休みはきっちり取れる(上級医も同様)
Walk In の一般外来診療ができる
プライマリケアを重視している
(主治医制を取っている)
総合診療科医との当直が人気
救急当直の feed back がしっかりある
一般外来を週1回研修医に受け持たせている
総合内科医が居ない
超過勤務が多い(ほとんどの病院では手当は出していない)
指導のばらつきがある(→指導医会を行っている)
勉強会が多すぎる(研修医が選り好みをして、その結果来なくなる)
他科へのコンサルトにおいてローカルルールが存在(→標準化が必要)
後期研修に残ってくれない
ローテート先で患者数の制限は必要だが各科任せ(かなり多いところも)
県内で同規模の病院が多く、その結果それぞれが不十分な研修に

<研修医募集に関して>
研修医のドロップアウトが問題
学生実習や見学について
つける研修医を選択している
学生募集のための費用が病院から出る(食事代など)
長期の休みに病院見学ツアーを計画(旅費も負担)
レジナビを活用している施設が多かった
県が協力してブースを出しているところも(高知県)

<専攻医募集に関して>
ホームページが有効であった
研修医がほとんど残らない病院が多かった(→ほとんど大学病院に)
専攻医に負担がかかると良くない(→専攻医に権限を与えて負担軽減を図る)

第3部 病院毎話し合い・資料作成

第1部、第2部で話し合った内容を各病院に持ち帰り、上級医と意見交換
自分たちの病院に足りないもの/問題点を話し合い
よりよい研修のために実現可能なものを取り入れることが目的

懇親会(ホテルメルパルク OSAKA)

2日目

第4部 新専門医制度セッション

2年目研修医から始まると言われていた新専門医制度 2017 年度は延期となり、それぞれの学会毎となりましたが、2018 年からは開始すると言われており、研修医にとっては重大な関心事であるため、話し合いのテーマとして選びました

目的は意見交換!
同じ科を目指す研修医と 結論を出すことを目的としない座談会方式

<グループ分け>
内科系(内科、家庭医系、その他)
外科系(心臓血管外科、消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科、小児外科)
マイナー外科系(脳外科、整形外科、耳鼻科、産婦人科、形成外科、皮膚科)
救急・麻酔系
小児科
事前アンケートで想定していたより内科の人数が少なくなり、マイナー外科が多い傾向に

・内科:サブスペシャリティに進むのが遅くなることを懸念専門医制度が変わることで志望科を変えるか悩んだ
1年目は制度が分かっていない部分も、早めに行動を
・外科:新/旧制度で大きく変わらない
1年目は制度について知らない部分も多かった
・マイナー外科;医局所属志向。新/旧制度で大きく変わらない
・小児科:実際 2017 年から始まり、病院選択について議論
都心は市中病院もあるが地方は医局所属一択という傾向
・救急・麻酔科;ダブルボードは難しいだろうという意見
まだ決まっていないことが多いが割とフレキシブル