指導医養成講座

ホーム > 指導医養成講座 > 第20回VHJ臨床研修指導医養成講座

第20回VHJ臨床研修指導医養成講座

開催情報

日時:
2018年 9月22日~24日 厚生労働省による臨床研修指導医資格授与要件:16時間以上
参加資格:
7年以上の臨床経験を有する者
定員:
受講者-43名、講師・タスク-15名、事務局-4名
概要:

臨床研修指導医の質を高めるため、望ましい研修プログラムを立案し、推進する能力及び基本的な
臨床能力を備えた研修医を育成する能力を身につけさせることを目標とする。

受付は終了しました。

2017.09.22fri

13:00

開会(挨拶、タスク紹介)

日立総合病院
岡 裕爾

13:25

ワークショップとは

ワークショップの方法を理解しコンセンサスゲームを通して、アイスブレーキングとSGDの役割分担を決める

四天王寺和らぎ苑
塩川 智司

受講者感想

初対面のグループで最初はぎこちなかったけれど、ディスカッションするうちに、まさに氷が溶けるように打ち解けていくのを実感できた。課題では、標準とかけ離れた解答になってしまったが、グループとしては、個人の誤差の平均とグループの誤差の平均の差が大きいことから効果的な議論ができたものと考えられた

14:55

コーヒーブレーク

15:05

医師臨床研修制度の理念と概要

臨床研修の到達目標と修了基準とプライマリ・ケアの基本的診療能力を身につけることの重要性を理解する

京都岡本記念病院
木戸岡 実

受講者感想

臨床研修制度の歴史的経緯を充分に理解出来た。法的内容についてはほぼ初めて見聞きする知識ばかりであり、更に詳細を学ぶ必要を感じた。特に、修了基準を熟知した上で個々の研修医にしっかりと根拠を持って接する必要を痛感した。

16:05

休憩

16:15

問題をかかえる研修医

具体的な研修医の事例を出して、参加した指導医が解決等を作成し、発表・意見交換を行う

聖隷浜松病院
渡邊 卓哉

受講者感想

それほど重大な問題をかかえた研修医の指導を経験したことはありませんでしたが、SGDやロールプレイを通して、経験の共有や、またそれに対してどのようなことを考え、どうすべきかを再考する良い機会となりました。全て研修医の内的な問題と決めてかからず、研修環境や外的要因なども隠されてないか検討することも重要と認識されました。研修医一人一人に合った問題解決を考えていければと思いました。

18:50

情報交換会

2017.09.23sat

09:00

前日の振り返り

09:10

研修プログラムの立案

医学教育の質の保証を重視した「アウトカム基盤型教育」に基づき、プログラム作成をする

倉敷中央病院
福岡 敏雄

受講者感想

自分が大学時代に受けた教育プログラムと全く違う教育概念に変容しており、非常に興味深かった。おそらくたいていの医師が卒後40年以上医師を継続する現状を考えても、絶えず知識をup-to-dateするために、自力で学修する意欲を持ち実行する能力を養成することは、大変重要である。そういった、より知識にどん欲な医師を育てられる指導医になりたいと強く共感した。

12:00

昼食

14:10

指導医のスキル

指導医が身につけるフィードバックと5マイクロスキル、コミュニケーションスキル等について行う

ひたちなか総合病院
山内 孝義

受講者感想

この講義を聞いて、やはり教えるということは信頼関係が大前提にあるということを再確認した。いくら上級医といえ、研修医がその人格、その技量、その知識を信用してくれなければ、何も学ぼうとはしてくれないだろう。自己研鑽の必要を感じた。また、同時に怒ってばかりで、研修医の粗探しばかりしているようでは、信頼関係は築けないだろう。昔、教育産業でアルバイトをしていたときの上司から言われた「7ほめて3叱れ」という言葉を思い出した。

15:50

コーヒーブレーク

16:00

SPを使った実践医療面接

研修医とSPの医療面接から、参加者の指導医は、評価者になって意見交換を行う

聖隷三方原病院
森 雅紀

受講者感想

「スキル」を使っていないもの、使っているものをビデオ映像で確認する中で、「スキル」つまりは患者、患者家族に寄り添う姿勢の有無により、死によって残された患者家族の感情に大きな差異が生まれること、また、研修医でも、ある程度の教育、「スキル」を与えれば患者家族感情に寄り添った「死亡確認」が出来ることが分かった。人間は必ず死すものであるが、「死に様は生き様」であり、その最期には人生のすべてが存在してると言っても過言では無い。その患者の最期に寄り添い、家族感情に共感し、情緒的支援を行うことは医師としての重要な役割であり、医師としての経験を積むことが出来るシチュエーションでもあると感じた。

18:10

写真撮影

2017.09.24sun

09:00

前日の振り返り

09:10

地域医療

病院以外での医師の役割について理解を深める

愛と結の街
黒野 明日嗣

受講者感想

地域包括ケアシステムがこれから重要となってくることが理解できた。地域包括急性期病院と在宅医療を含めた後方施設(老健・療養型医療施設など)の役割分担と連携が大切であり、これからは地域全体で高齢者のケアを行っていく必要がある。生命倫理の4原則に基づいた、高齢者に対する医療のあり方は高度医療だけが医療でなく、正しく自己決定できるようにすることも医療者の役割であることがわかった。これはまだ医療者にも理解が足りないことだと痛感した。

10:00

休憩

09:10

研修医の視点

最新のアンケート結果から、研修医の満足・不満足を読みとる

松波総合病院
村山 正憲

受講者感想

普段の研修医の思っていることが具体的にわかり、気を付けて指導を行っていこうと思いました。当院内ではそのような研修医の要望に多くは配慮したものになっているようでしたが、循環器初期対応をしたいという希望が多いようである一方で、初期対応の途中で次のコールで呼び出されて勉強できないケースが相当数あり、改めて対策が必要と考えられたこと、手技呼び出しシステムについては手技があるときには適当に呼び出して行ってもらっていましたが、手技の偏りがないようなシステムが確かに必要と感じたこと、当直明けのduty軽減についてはもう少し可能な範囲で検討が必要なことなどを感じました。

11:00

コーヒーブレーク

11:10

指導医の在り方

「モチベーションを上げる方法」、「プロフェッショナリズム」等について討議する

国際医療福祉大学
北村 聖

受講者感想

ユーモアを交えながら、プロフェッショナリズムを考えていく90分間であった。自分自身が本当の意味でのプロフェッショナルであるかどうかを考える機会でもあり、研修医から常にみられている立場であることを認識することこそが、今回のテーマである気がする。様々なバックグラウンドを持つ研修医に対してどう接していくかには答えはなく、今後研修医とともに時代とともに価値観の変化とともに、我々も成長していかなければならないだろう。

12:40

アンケート記入、総評、閉会

当機構として節目となる第20回目の指導医養成講座が静岡県浜松市の聖隷浜松病院において9月22日より3日間開催されました。
これまで本講座では連日、参加者にプログラムごとに記載して頂いたアンケートを世話人と講師の方々が回覧し、より良いプログラムの作成に努めてきました。厚生労働省の指導医養成講座開催指針に沿いながらも、新医師臨床研修制度で研修された医師も世人として参加するようになり、特色あるプログラムを提供できていると感じております。
最後になりますが、ロールプレイで模擬患者としてご協力頂いた静岡医療コミュニケーション研究会の皆様と若手医師の方々、また、今回の研修の素晴らしい施設を提供いただいた社会福祉法人聖隷福祉事業団総合病院聖隷浜松病院長 鳥居裕一先生をはじめとするスタッフの皆様に深く御礼を申し上げます。

VHJ事務局